外国語の学習は高齢者の認知能力の維持にどれほど貢献するのか-ある論文から(1)

認知症。その予防についてさまざまな研究が進められていますね。

外国語の学習と認知症の予防に関係した研究に関する論文を見つけたので、ご紹介します。

論文名:Maintaining Cognitive Functioning in Healthy Seniors with a Technology-Based Foreign Language Program: A Pilot Feasibility Study(科学的な外国語学習プログラムによる健康的な高齢者の認知能力の維持:実現性に関する試験的研究) *

執筆者:Caitlin Ware(パリ・ディドロ大学-パリ第7大学-)ほか7名

掲載誌:Frontiers in Aging Neuroscience Vol.9, 2017

リンク:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5331045/

Ware, Caitlin et al. “Maintaining Cognitive Functioning in Healthy Seniors with a Technology-Based Foreign Language Program: A Pilot Feasibility Study.” Frontiers in Aging Neuroscience 9 (2017): 42. PMC. Web. 4 Aug. 2017.

* 論文名の和訳は「まなぼうベトナム語!」による。

老化防止のために様々な方法で脳を刺激することが推奨されています。運動をすることもその一つですし、チェスとか将棋など、脳を使うゲームなどもよいとされています。さて、外国語を勉強する身としては、外国語学習は確かに脳をかなり使うなと感じます。わたしの周りには、老化防止のために外国語を勉強しているという方はあまり見かけませんが、きっと世の中にはたくさんそういう方がおられることと思います。

とはいえ、この論文で指摘されていることですが、高齢者が認知能力を維持することを目的として開発された外国語学習プログラムはないようです。ふむ、確かに。外国語の学習というのは、大抵の場合、外国語の習得が目的ですからね。一方、いくら脳の認知能力の維持のためと言っても、結果として外国語を習得できないのであれば、やる気が維持できないと思います。外国語を学習するうえで年齢がそれなりの意味を持つことはみなさん同意されると思います。

この研究では、高齢者が認知能力を維持するために外国語を学習するうえで、より高齢者にとって効果的な学習方法を検討することを目的としています。おもしろい!

もし高齢者にとって有効な学習方法があれば、高齢者でない人にとっても効果的な方法かもしれませんし、少なくとも、外国語を学習していくうえで何らかのヒントが得られるかもしれませんよね。

この研究の具体的な方法や結果については、次回にします。

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