人称代名詞 (1) 人称代名詞とは|ベトナム語の壁(文法)

2017年1月17日

人称代名詞(にんしょうだいめいし)は、文法の用語で、ある辞書によると「人物を指し示す代名詞」のことです(デジタル大辞泉より)。

「人物を指し示す代名詞」(デジタル大辞泉)

日本語の人称代名詞には「わたし」、「あなた」、「彼」「彼女」などがありますね。

ベトナム語を学習するときに大きな壁となるのがこの人称代名詞です。私の経験では、日本人がベトナム語の人称代名詞の使い方を難しく感じる二つの理由があります。

1. 人称代名詞の数が多すぎる!

一つ目の理由は、人称代名詞の数がたくさんあることです。tôi, anh, chị, em, cô, chú, bắc, thầy などなど、年齢や性別、あるいは役職によって、こう言っては何ですが うんざり するほどあります。

2. 人称代名詞がコロコロ変わる!

二つ目の理由は、話をしている相手や話の対象となっている人との関係で、「わたし」や「あなた」という言葉がコロコロ変わることです!まだベトナム語で人称代名詞を深く学んでいない人にとってはなんのこっちゃ?という話ですが、ある程度ベトナム語を学んでいる人にとってもなんのこっちゃ?となることはしばしばです。

これ以降のページでは、うんざりするほどたくさんあるベトナム語の人称代名詞の紹介と、ベトナム人がそれをどのように使い分けているのかを解説します。また、「わたし」や「あなた」がコロコロ変わるこの不思議な使い方をどうすればマスターできるのか(といいつつ自分でもまだマスターしていない)、ベトナム語を学んでいる人たちがイメージしやすいように解説したいと思います。

では、まず人称代名詞が言語の中でどのような役割を持っているのかを確認するため、あえて英語での人称代名詞の使われ方を考えてみたいと思います。

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